ある日私は有給をとった。
朝会社に行き、午後家に帰った。
平日のお昼に家にいる。
不思議な感じがした。
この明るさの恩恵を受けるために
何をすればいいかを考えた。
眠りから覚めた自分へのご褒美も考えて、
同時に芋を焼くことにした。
3本150円の安い芋。
には
ヘドロのようなものがこってりとついていた。
ヘドロはなかなか取れなかった。
そのくせ手にはすぐついた。
ヘドロを落としたら
芋をアルミホイルで巻き、トースターに入れた。
我が家のトースターの最大連続稼働時間は40分である。
しかし私は
40分では芋が焼きあがらないことを知っている。
40分たったら、
布団から出て
また40分のボタンを押そう。
外の日の光を感じ、
漂ってくる芋の甘い匂いを吸い、
静まり返った部屋で
丸くなった私は、
有給の幸せをめいっぱい享受した。
もちろん、40分後に
もう一度芋を温めることも忘れなかった。
目を覚ますと少し寒かった。
そして外は暗かった。
芋が私の頭をよぎった。
私は芋を迎えに行った。
トースターは静かだった。
でも確かにそこに芋はいた。
芋を触ると少しあたたかかった。
静かなトースターから芋を取り出し、
私は包みをあけた。
芋は黄色い水たまりの中にいた。
私が焼いたのは確かに芋なのに、
それからはレモンの匂いがした。
私は芋を食べようと皮をはいだ。
べちゃべちゃしていた。
食べる
という行為の目的のひとつに
食材の味を楽しむという意味があるのなら
私が今からこの芋を食べる理由はないと思った。
そして私はそっと芋を包みなおした。
芋に対する謝罪の気持ち、
と同時に
コメント
>ゆこさん
ああっ私の書き方が下手でしたッ( ; ; )すみません!
チンされたあとも寝てて放置しちゃったんです、、思いのほか水分が出ちゃいました!
>panheadさん
そうですよねー( *`ω´)贅沢感がたまんないですッ*\(^o^)/*
いも、何が悪かったんでしょうね。。
新聞紙に包んでレンジでチンでもできるとか
聞いたことがあるようなないような。
出勤日の昼間に、体調が悪いわけでもないのに、ベッドに入るのは
独特な贅沢感がありますね。