就活シリーズ(↓過去記事はこちら)
最後の一社の最終面接を終えた私。
まあ、そんなに悪い出来でもなかったので
いけたかな・・・と思っていたんですが、
待てど暮らせど携帯は一向に鳴らず。
だいたい採用面接というのは
通過した場合すぐ連絡が来ることが多いので、
さすがに4日、5日と携帯が鳴らないと、
ほのかな期待も泡のようにしゅわしゅわと消えていく。
私はもう頑張ることを放棄して、
これだけ採用されないのは
企業側から見てもその職業に向いてないんだろうなあ
と変な言い訳をして自分を落ち着かせていた。
その頃一人暮らしを辞めて実家に帰っていたけれど
親も何か複雑そうだった。
思えば私が大学に合格できたのは
小さい頃から毎日毎日塾に送り迎えしてくれた親のおかげであり、
親からしたらそんな我が子の就職先が決まらないとは
なんとも言えない心境であっただろう。
ドラマみたいなハッピーエンドは
そう簡単には起こらないんだなと思い、
公務員試験の勉強をすることにした。
実際には参考書を開いているだけで、
全く頭に入ってこない・・・
空はいつも青い・・・
そうして身が入らないまま机に向かっていると、
遠くの方で携帯が鳴った。
玄関先で電話に出た私の話し相手は、
最後に受けた会社の人事。
面接から一週間が経過した日のことだった。
「ウチに来てもらえますか?」
と言われたので
「ハイ」
と言うと
すごくホッとしているようだった。
ホッとしたいのはこっちですけど・・・・・
行き先が決まったのだ。
やったー!!!とかそういうのでなく、
ふ~っ・・・と思った。
こうして内定が決まったあと、
私の心は100%晴れ晴れしていたかといえば、
そうではない。
公務員試験の問題集を
スケッチブックに置き換え、
本当にこれでいいのか考えながら
ただもんもんと絵を描いていた。
誰もが知る大手企業に内定した友人たちのことを思い、
自分は同じように努力して大学に入ったのに、
就活という分岐点で負け組になったと思った。
(※内定先を批判しているわけではなく、
このときの私の考え方が未熟だったということです。)
四季報で友人たちの内定先の平均年収を調べては
どこかもやもやとした気持ちを捨てきれずにいた。
私はこれまで、受験という数値化された競争に身を置き、
自分の進路や人生を
自分で決断したことがほとんどなかった。
ただただ正解を出して人より高い点数を取ることに必死だった私は、
面接という客観性も正解もない場所に突如放り込まれた途端
とまどい、空回りするばかりだった。
そして何より、仕事や会社、自分のやりたいことについて
深く考えなかったからこそ、
年収や知名度といった分かりやすい尺度だけで人と比較しては、
負けたように感じていた。
就活に勝ち負けなんてないし、
人と比べる意味なんて1ミリも無いのに。
よーいどん、で全国の学生が一斉に始める”就活”に飲み込まれ、
就職先を決めるという本質を見失い、
人から取り残されないことばかり
考えるようになっていたのかもしれない。
結局のところ
そのようにして拾ってもらった会社も辞めてしまい、
私は何も持っていない状態になった。
でもあの頃と違って
今、私は自分のことを負け組とは思わないし、
大企業に勤める友人を羨ましく思うこともなくなった。
ただひとつ思うのは、学生のうちから
自分にとって何が大切かをもう少し理解しようとしていたら
また違った結果になっていたのかもしれないということ。
このへんは
まだまだ社会に出て2年ぽっちの
甘ちゃんな自分が語るのもアレなので
もう少し大人になったら、今の自分に向けて
また書ければいいなと思う。
というわけでこのシリーズ、
12回にわたりダラダラと自分の恥部をさらけ出してきましたが
これで終わりではなく
いつか続きを書ければいいなと思ってます。
そのときは今とはまた違った感情を抱いていると思うし、
この文章を読み返して「ふっ・・・若造め・・・」と嘲笑っていることでしょう。楽しみだ。
8月からまた少し新しい生活に入るので、
とりあえず夜寝れる身体にしたいと思います。
では最後までくだらないやつを
リクルート用カバンの容量の小ささ異常
もはやカバンは飾りと化す・・・・